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秘密結社ドゲッサー編第一話「オレたちが仲間になったわけ」

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 コモンで共通語と呼ばれるトレーダー語を喋っていた。
だが、垂れ目の赤ヘル女とは違って、黒いの革のズボンを履いている。そして膝まである革の上着を鎧の下に着ている。
 もしかして……。
スカイは言った。
 「お前、イケメンのオカマか?」
身長は百八十?近くは在るようだし、その可能性は十分に在った。
 巨大ヘルメットは立ち上がった。
 そしてニッコリと笑顔を浮かべた。そして拳骨をポキポキと鳴らした。
 巨大ヘルメットは言った。
 「誰が、オカマだって!このバカ者!」
 スカイの横っ面にブーツの蹴りが飛んできた。
スカイは言った。
「ぶっ!」
 スカイは思いっきり強打を顔に食らった。
巨大ヘルメットは言った。
「こんな美少女を捕まえてオカマと言うか!このバカ者!痴れ者め!恥を知れ!」
 スカイは蹴りを立て続けに食らった。
 手加減なんかしてない蹴りだった。
スカイは言った。
「イテェ!マジ、イテェ!」
スカイは全身を縛られている為、尺取り虫のように腰を動かして這って逃げようとしたが、蹴りが容赦なく鎖の上から腹に食い込んだ。
なんて凶暴な女なんだ……
 およそスカイの知っている女と言う人種とは無縁の女だった。コロンが仲間に加わる前にマグギャランと二人で仕事に行った、男と女が、あべこべのジェダンの町の凶暴で野卑で下品な女達に通じるモノがあった。
 スカイは恐怖を感じて叫んだ。
「止めろ!蹴るの止めろよ!イテェよ!まじイテェ!」
だが、蹴りは止まなかった。
赤ヘルの女が咳払いをして言った。
「取り調べを開始しましょう」
巨大ヘルメット女は言った。
「ん、判ったシュラ姉」
 アッサリと納得して蹴るの止めて巨大ヘルメットの女は椅子に戻って座った。
おい。今まで蹴っていたのは何だったんだよ。
シュラ姉?姉妹なのか?
だが、どう見ても歳が逆に見えた。
 スカイは痛みの中で疑念が浮かんだ。
 だが、重要な事、学んでいた。この女は洒落が通用しない。危険な女だ。
言葉を選ばねばならない。
 つまり黙って、いなければならない。
 巨大ヘルメット女が口を開いた。
 「ふーん。それじゃ、尋問を開始するかな。
だが、大体の所はコロンに聞いて判っている。オマエ達は冒険屋なんだな」
巨大ヘルメットの女は、足を振り上げて組んで、テーブルを引き寄せて頬杖を付いてニヤッとサディスティックな笑みを浮かべた。
 スカイは、また蹴られるのかとビビッた。
マグギャランは床に転がったまま、もっともらしい声で言った。
 「それなら、我々が無実であるという事が証明されるはずだ。即刻、この鎖と足かせと手錠を解いて貰いたい。私はコモンの共通国家資格の騎士だ」
 スカイは言った。
 「そうだ、俺達は、ただの冒険屋だ!」
  巨大ヘルメット女がスカイとマグギャランの抗議を無視して言った。
 「無踏荒野に行ったんだってな」
 マグギャランが言った。
 「ああ、そうだ」
 スカイは言った。
 「そうだよ」
赤ヘル女が言った。
 「無踏荒野はタビヲン王国に、とって謎の荒野なのです」
 巨大ヘルメット女が後を続けた。
「何度も探索隊は送っている。だが、全て行方不明になるような厳しい超自然現象が起きる場所なのだ。混沌の大地よりも危険な場所とされている。人が足を踏み入れるわけには行かないから無踏荒野と呼ばれている」
 スカイは怪訝に思いながら言った。
「何だよ、トランシーバーでも使えばいいだろう。持って居るんだろう」
 巨大ヘルメット女が言った。
 「そんな物は無踏荒野の超自然現象の前では通用しない。だが、お前達は、どうやって生還したのだ。行って帰ってくるだけでも大変な事だ」
スカイは言った。
「俺達は村から。ミレルと一緒に旅をした」
 赤ヘル女が言った。
 「それは「最果て村」ですか」
巨大ヘルメット女がコロンに地図らしい羊皮紙を壁から乱暴に外して見せた。だが、コロンは首を傾げた。コロンは地図を読むことは苦手なのだ。
 スカイは言った。
「俺に見せろよ」
 だが、巨大ヘルメット女は、スカイに近づいていくと、くるりと横に行ってマグギャランに地図を見せた。そしてスカイに向かってニヤリと笑った。底意地の悪い女だ。
 マグギャランは言った。
「間違いないと思う。途中で飛竜に乗っている混沌の大地の原住民を見た」
 巨大ヘルメット女は言った。
 「ほう、そうか。それは「飛竜の谷」だ。
混沌の大地の先住民族の1つだ。それでは、何故、オマエ達は生還したのだ」
 スカイは言った。
 「ミレルが道案内をして、朽ち果てた遺跡のワープポイントまで行ったんだよ、そこから、ドラゴンの住みかに行った」
 赤ヘル女が巨大ヘルメット女の顔を見ながら言った。
 「ドラゴンの、住みかですか?」
巨大ヘルメット女も赤ヘル女の顔を見ていた。
確かにいきなり、ドラゴンとか言っても理解は出来ないだろう。ドラゴンのダンジョンなど最近では伝説の中の存在だ。
 巨大ヘルメット女がコロンを見て言った。
「ドラゴンの住みかに本当に行ったの?」
 コロンは頷いた。
 何か口調が違うぞ。
 スカイは怪訝に思った。
 巨大ヘルメット女がスカイ達を見て言った。
「オマエ達が言うことだったら信じないがコロンが言うことだから信じてやる」
 赤ヘル女が言った。
「そして、どうしたのですか」
 スカイは説明した。
「俺達はドラゴン達に頼まれて、もう一組のパーティと共に、別のドラゴンのダンジョン前にワープ・ゲートで移動した。そして、ドラゴンのダンジョンに入っていった」
 巨大ヘルメット女が言った。
 「なぜ、ドラゴンは、オマエ達みたいな人間を使った」
マグギャランが答えた。
「ドラゴンたちは、お互いに直接戦わない取り決めをしている。だから、人間を代理に使って、互いに用意した迷宮をクリアできるかで、お互いのトラブルを解決する方法を取っていたのだ」
 巨大ヘルメット女が言った。
「オマエ達は、ドラゴン達のゲームの駒だったのか?」
 スカイは頷いた。
「そう言われれば、そうだな」
マグギャランは言った。
「だが、それは、不思議なことではなかった。昔から有名な、戦士や騎士、魔法使い達が急に消息不明になるとき、それは、ドラゴンたちのゲームに巻き込まれていたという事が多かったという事を知ったのだ」
 巨大ヘルメット女は言った。
 「そして、オマエ達は何をやったのだ」
 マグギャランは言った。
 「それはドラゴンの子供達の救出だった」 巨大ヘルメット女は言った。 
「ドラゴンの子供達の救出だと?」
マグギャランが言った。
 「そうだ。人間達を使ってドラゴンの子供をさらったのだ。そして人間である我々を使って救出することになったのだ」
 巨大ヘルメット女が言った。
「そしてオマエ達は、成功したのだな」
 マグギャランは言った。
 「ああ、そうだ」
 巨大ヘルメット女は言った。
 「成る程な。それなら、あの宝箱は何だ」