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秘密結社ドゲッサー編第一話「オレたちが仲間になったわけ」

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 マグギャランは言った。
 「そうだ!正しい事の為に使うのだ!俺のビクトリー・ロードを邪魔するな!」
マグギャランはスカイの顔を殴りつけた。
 スカイは言った。
 「何がテメェのビクトリー・ロードだ!この野郎!」
 スカイとマグギャランは叫びながら草原の草の上をグルグルと横に回転しながら上になったり下になったりして殴り合った。
 タビヲンの兵士達はスカイとマグギャランの回りを囲って見ていた。
散々殴り合った後、スカイとマグギャランは立ち上がった。
スカイとマグギャランは肩で荒く息をしていた。
お互いに殴り合ってフラフラになっていた。
 スカイはパンチを出した。
 マグギャランも同時にパンチを出した。
スカイの手に手応えがあった。
 だが、その瞬間、意識が一瞬飛んだ。
 だが持ち直した。
 マグギャランが倒れていくのが見えた。
 へ、俺の勝ちだな。
 お宝は、俺一人の……
 ん?
 そして曇りの空が見えた。
俺、倒れているのかよ。
 どたんと背中が草の上に落ちるのが判った。
 そしてスカイの意識は途切れた。
  
スカイはガタガタと揺れる振動で目を覚ました。
 スカイは言った。
 「う〜〜頭がイテェ」
 マグギャランのパンチで頭が痛かった。
 マグギャランの声が聞こえた。
 「スカイ、目を覚ましたか」
スカイは言った。
 「どういう事だよ……?身体が動かないぞ!」
 スカイは身体を動かそうとした。だが、身体が思うように動かなかった。
マグギャランは言った。
「当然だぞスカイ。手首と足首に手錠と足錠を掛けられて鎖で全身をグルグル巻きに縛られている」
 スカイは辺りを見回した。鉄格子で出来た、檻の中に入っている。いや、目の前には茶色い馬のケツが見える。どうやら檻で出来た荷馬車に乗せられているようだった。
 そして全身を鎖で縛られて、手錠と足錠を付けられているマグギャランが視界に入った。
スカイは言った。
 「俺の、お宝は、どうした」
マグギャランは言った。
 「前を見て見ろ、アイツ等に奪われている。俺達が買ったラバの背中に乗せられて運ばれているのだ。そもそもは、お前がいけないのだぞスカイ。最初から殺すつもり行けば、奴等を皆殺しにして、宝は無事だったのだ。タビヲンの人間なんぞ、言葉を話す猿と大差は無いだろう。オウムや九官鳥が話すからと言って人間でないのと同じだ」
 スカイは言った。
「今更言うなよ。畜生。どうやって、俺の、お宝を取り返すかが問題だよな」
スカイは尺取り虫のように腰を動かして、這って、自分達が乗っている檻の付いた馬車から外を見た。
 お宝の距離は、物理的には近かったが、現在の状況からは非常に遠くなっていた。
 スカイは突然気がついた。
スカイは言った。
 「おや、そう言えば、コロン姉ちゃんは、どうしたんだ」
 マグギャランは首を振って言った。
 「コロンか、コロンにも女としての本能は残っていたようだな。だが、頭の巨大な男が好みで、あったとは意外だな。正直驚いている。脳味噌の大きさに惚れたのかもしれん。だが女としての魅力の欠片も無いコロンには当然の帰結かもしれん」
 スカイは言った。
「は?何を言っているんだよ」
 スカイは腰を動かして這いながらマグギャランの方を向いた。
何か、マグギャランが意味不明の事を言っていた。
 コロン姉ちゃんが、どうしたんだって?
マグギャランは言った。
 「後ろを見て見ろスカイ」
 スカイは腰を動かして這いながら後ろを見た。
 巨大なヘルメットの男とコロンは並んで歩いて喋っていた。コロンにしては珍しく笑っているようだった。
 もう少し、ましな奴と仲良くなれよ。
 スカイは思った。

スカイ達は乾しレンガで作られた2階建ての建物に辿り着いた。
スカイとマグギャランはタビヲンの兵士達に、それぞれ三人がかりで脇に抱えられて建物の中に連れて行かれた。スカイを運んでいるのは顔に鉄のトゲが生えている男と、顔中(おそらくは全身が)タトゥーだらけの男、オカマみたいな濃い化粧をしている男の三人だった。
 どいつもコイツも酷い格好をした奴等ではあるが、マグギャランはケツが出ているゲイみたいな皮のTバックを履いた男達3人に運ばれていた。
 建物の中の一階には外から閂が掛かる4つの扉と、地下に通じる階段と二階に通じる階段があった。スカイ達は二階に昇る階段を運ばれていった。
 スカイは叫んだ。
「離せよバカヤロウ!いい加減、鎖を解きやがれ!」
 巨大ヘルメットの怪人と、赤いヘルメットは先に歩いて階段を昇っていった。コロンも階段を昇っている。
 マグギャランも叫んだ。
「そうだ、騎士は戦争捕虜としても厚遇せねばならんのだ!」
 スカイは二階に昇っていった。
吹き抜けのある二階には、扉が3つ在った。
 そして巨大ヘルメットの怪人が一番近い所にある扉を開けて中に入った。
 巨大ヘルメットから、くぐもった声が聞こえてきた。
 「このバカ共を降ろせ」
 スカイとマグギャランは放り投げるように地面に降ろされた。
スカイは言った。
 「イテェぞ!この野郎!」
 だが、スカイ達を降ろした兵士達は知らん顔をしていた。外見はパンクなヤツ等だが、
並んで、腰の裏に手を回して整列していた。
そしてデカイ、ヘルメットの男は椅子に座ると足を大きく挙げて組んで座って。両手を膝の上に置いて、コロンにも椅子を勧めた。コロンは座り。
 赤いヘルメットも座った。
 その時の座り方や、仕草が、なぜかオカマっぽかった。
そして宝箱が運び入れられた。
 巨大ヘルメットから、くぐもった声が聞こえた。
「オマエ達は出ていろ、我々が取り調べを行う」
兵士達がニヤニヤと笑ってゾロゾロと連なって部屋を出ていった。
 そして、扉が閉まると巨大ヘルメットの怪人は顎のストラップを外して巨大ヘルメットを脱いだ。
 そして黒い、巻き毛がばーっと広がった。
 女?
黒い巻き毛には輝くような光沢が在った。
周囲が一瞬のうちに輝いて見えるような物凄い美人で在った。
ヘルメットの大きさに反して頭が小さくて小顔で顔が整っていた。誰が見ても美人であることは間違いの無いような顔だった。
 だが、どこはかとなく、その整った容貌には悪の匂いがプンプンしていた。
 美人は美人でも悪女顔だったのだ。
なんじゃいコイツは?
 スカイは思った。
赤いヘルメットの怪人もヘルメットを脱いだ。黒いストレートヘアーの黒髪が白いリボンで束ねられていた。
 少し垂れ目で在る以外は、巨大ヘルメットの女よりは劣るにしても、かなりの美人だった。巨大ヘルメット女は派手な人目を引く美人顔だが、赤ヘル女は清楚系の、優しそうな、お嬢様顔だった。左手で白いリボンで束ねられた黒髪を背中から前に右肩へと垂らした。
 よく見ると赤いヘルメットの女が着ている紫色の服は裾がスカートになっているようだった。そして白っぽいタイツを履いているようだった。
 巨大ヘルメットの女が意地の悪そうな笑みを浮かべて髪の毛を後ろに払いながら言った。
 「どうだ美人で驚いただろう?」