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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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こころのこえ 探偵奇談13

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ますます郁の顔色が悪くなっているので、伊吹は腰を上げた。

「ありがと。参考になった」
「貸そうか?DVD」
「また今度」

寒い廊下に出たところで、郁がほっと息をついたのがわかった。

「怖かったか?なんか悪かったな」
「いえ、ヒントになりましたから」

そう言うと、郁はじっと考え込んで言葉を紡ぐ。

「思ったんです。今までみんなでいろんな調査をしたけど、その中にもポルターガイスト現象ってたくさんありましたよね」
「あったな。古多賀家では電気が消えたりしたし。扉が開かなくなったりもした。でも、莉子ちゃんの家ではに立て続けに起きてる。ひっきりなしに」

悪霊が住み着いているとでも言うのだろうか。

「旦那さんが階段から落ちたのはどうしてだって?」

瑞が尋ねる。

「友代さんが言うには…突然地震みたいに床が突き上げられたんだって。その衝撃でバランスを崩して…」

それもまた、ポルターガイストに該当する現象?

「物が動いたりするのは、家が傾いていたりとか考えられるけどな。そういうことが重なってしなうから、物音とか些細な事が気になるんだって、そう言えるし」

すべてのポルターガイストが霊の仕業とするには乱暴な気も、伊吹はするのだ。家電製品の故障はたまたまということもあるだろうし、物音がするのは家の軋み。湿気なんかが関係しているかもしれない。