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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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こころのこえ 探偵奇談13

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「で、結末はどうなるんだ?」
「忘れちゃった」
「なんだそりゃ」
「昔一回しか見てない映画だもん。えーとなんて映画だったかなあ」

瑞がうんうん唸っている。郁はどうにも落ち着かない様子でそわそわしていた。その映画が事件解決のヒントになるのなら、調べてみる価値はあるかもしれない。と、そこで伊吹は思い立った。

「そうだ、うちのクラスに映画同好会のやつがいるんだ。斎藤っていうんだけど」

スマホを取り出す。

「えーがどーこーかい?」
「映画好きな連中の集まりだよ。この夏そいつのチョイスでホラー映画鑑賞会とかやったんだ。詳しいだろうから聞いてみる」

電話してみると、彼は部室にしている視聴覚室で雪がやむのを待っているという。今から来てもらっていいとのことだったので、早速視聴覚室へ向かうことにした。

「怖い映画を観ることになりますか…?」

廊下を歩きながら郁が心配そうに言うので気の毒になった。

「観なくていいよ、概要だけ聞けば」
「よかった…あたしほんと駄目なんです」

ホッとしたように郁が言う。怖がりだけれど、困っている少女のために奮闘している郁を、素直にすごいと思う。いつもながら、怖がりな彼女だが強い気持ちを持っていることに感心してしまう伊吹だ。

「斎藤、いるか」
「おー神末、いらっしゃい!」

斎藤はパソコンの前に腰掛けてDVDを視聴していた。ヘッドフォンを外して手招きする。伊吹らは椅子に腰かけ、瑞らを紹介した。