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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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こころのこえ 探偵奇談13

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「じゃあ、放課後に。ありがとね」

そう言って、郁は席へ戻っていった。ぼんやりとその後姿を見送る。少しずつ変わっていく彼女に、なぜか焦っているというか、不安な気分になる瑞だ。女の子というのは、そうなのだろうか。男はいつまでも幼くバカだけど、女子の中には驚くほど大人びた子もいる。

「どうしたの須丸、ぼんやりして」

瀬戸青葉(あおば)がやってきて隣の席に腰掛けた。バレー部の彼女は、ある事件を通じて親交を深めたマブダチのような関係だ。さっぱりとした彼女は今日もつまらなさそうに瑞を見ている。

「女子ってなんか大人っぽいよね。なんで?」
「女子が特別大人なわけじゃなくて、男子がガキでアホなだけでは?見なよ、あれ」

クラスメイトの男子が、ベランダで雪合戦をしている姿を、青葉が冷ややかに見つめため息をつく。彼らは全身雪にまみれ大笑いをしており、瑞もまたそこに加わりたいなどとうずうずしてしまうのだから、ガキでアホの一員なのだ。

女子とかって、昼休みとか何してるんだろう。野球やバスケやゲームに夢中な男子とは違う。

「まあ女子はあれだよ。恋すると途端に綺麗になるって言うからね」

青葉に言われ、瑞はすとんと腑に落ちた。

「ああ、そうか。大人っぽくなったんじゃなくて、綺麗になったのか…」