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死痛苦のシナリオ

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64人犠牲者を出して、ようやく事件になったとはいえ、国はいまだに人間が犯人だと思っていた。

ターゲットに痕跡を残さない電磁波武器を某国が開発し、戦争への予行演習として人々を暗殺してるだとか、特殊なガス銃が出回っているだとか、
政府や警察は的外れな捜査をしてる。


全ての事態の可能性を想定し消去法で消していって導き出した答えだから、説明に10時間掛かるのは仕方が無い。
資料を用意して読んで貰っても10%も理解されている様な気がしない。
このままでは不味い。

私は、とにかく皆を避難させるべく行動を起した。
地震がこれから起きて大津波が来ると嘘をついて山の上に避難さようとするが無理だった。

その時、見えた。
大きなトラックが沢山いるのだが、明らかおかしい。
荷台のコンテナが開いていて白装束の怪しいやつ等が、何かをしている。
白い煙みたいなのが黙々と見える。
ガスマスクを着用したやつ等は明らかにテロリストそのものだ。
もう駄目だと思った。
私はとにかく逃げた。
遠くに逃げた。
山の上なら気圧のせいで、ガスはやってこれないだろうから、とにかく逃げた。

途中、橋の下でダンボールに入った捨て子猫を見つけたので拾い

私は一人と一匹で逃げきった。
この街の住人はどうなるのだろうか?
あのガスが本物ならきっと大変な事になるだろう。



~山の上にて~
思いのほか他にも逃げてきた者達が沢山居た。
私と同じ考えを持つ者は案外、居たという事だろう。
33人の避難が居るなかで、ひときわ目立つグループが居た。
黒スーツの集団の男が8人、政府要人か、誰かの警護をしてるのかもしれない。
黒服達は、杖のついた老人と車椅子に乗った少女を護衛する様に周囲を囲んでいる。
明らかに不自然な雰囲気に誰一人、そこへは近付かない。
私も目を合わさない様にしていたのだが、なんとそいつらは近付いてきた。
偶然行きたい所、歩きたい場所が同じとかじゃなくて、真っ直ぐ自分に向かってくる。


護衛集団が自動ドアの様に開き、

「その猫を触らせろ!」


少女がドスの効いた声で私に物申した。

私がビビッて硬直していると、少女は近付き猫奪い取りなでなでする。。

「お前の猫か?」

「い、いえ、違います。さっき拾いました。

「そうか・・・

そこへ杖ついた老人歩み寄り。
「ウチのがいきなり申し訳ない。」

「いえ・・・」

「こういう事態だからこそ、―――したいですな」

「え?

「いえいえ、こちらの事です。

「あの・・・

「はい?

「これから、どうなってしまうのでしょうか?

「それは、私にも判りませんが、とにかく下で、もしガステロが起きたのだとしたら、しばらくココを動けないでしょうな。

「やはり、貴方たちも避難をしてきたのですか?

「ええ、まあ・・・


「この猫くれんか?」
少女が割って入ってきた。
老人と目がう


「いいですよ。飼うのは大変だろうし、引き取り手をいずれ捜そうと思ってましたから・・

その時、サイレンの音が聞こえた。
救急車の音、パトカーの音が山に響く。

「起きましたな・・・」
そう言って老人は街を見下ろた。

「親方!」
今まで一言も口を発しなかった黒服警護の一人が、
「食事が整いました!」
そう言って、老人に声をかけた。

老人は頷くと私に
「貴方も来てください」
と言い。
黒服達は、そこらじゅうの人に声でかけて連れて行こうとする。

付いていかれた先にあったのはホテルだった。

そこで差し出されたのは弁当。
100人分程あるだろうか。
避難した人間の為に用意されているのか?
私は聞いてみた。
「今日の日の為に用意されたのですか?」
「いえいえ、唯の在庫の余りです。このままでは腐りますのでどうぞ食べてください。」
避難した人たちはそれを受け取り、ホテルのロビーでテレビを見ている。
テロ事件のニュースが放送を待っている様だ。
皆弁当に手を付けずに・・・



 ――ニュース7時――
 今現場では何が起きているのでしょうか。
 有毒は火山ガスが依然滞留しているという事ですが私達は取材に挑んでいます。
 しかし、街全体には報道者が入れない様に規制がかけられ、、ガスマスクを着用した軍人が封鎖しています。
  死傷者、死者数は不明です。避難した住民によると目の前で何人もの人間が苦しみ出し倒れたという――




 ――ニュース8時――
 え~、夕刻5時ごろに発生した事件について警察から発表はありません。
 。
 何かのテロ事件なのか災害なのか。早くに避難したと住民にインタビューを取りたいと思います―――

「え? 今? これって生なの? 私なの? 恥ずかしいのでやめてー!」




 緊急速報です。ただいま、東京湾において、火災が発生中です。
 燃えてるのはトラックで、今回の事件と何か関連があるのか、報道陣が今、現場に向かっています。




~ホテルの一室~
浴槽にて、老人と少女が猫の体を洗っている
このホテルと近隣の山々は老人が所有してる



「待て!」
少女は子猫にシャワーを浴びせようとするが逃げる。

「じい! どうしたらいい?」

「洗面器に暖かい湯を張りなさい」

言われたとおりにする少女

子猫は泡まみれ。



バスタオルを取りゴシゴシする。

ドライやー嫌がる。どらいやー的な・・・

ベットの上でじゃれあう。

服がちょっとめくれて裸が見える。12禁コードすら引っかからない程度に

ちょっとだけ腹を舐める猫

「こら、やめ~」

腹に大きな手術跡






~同時刻ロビーにて~

「皆さん、空いている部屋があるのでお使いください。」
ロビーにてホテルマンが呼びかける。
困惑する人々
「御代に関しては無理にお支払い頂かなくても構いません。何分非常時じですので・・・当方としては無料でと考えております。無料ですのでサービスはて至らないとは思いますが・・・部屋を空かせるのも忍びないですし宜しければ当ホテルにお泊りください。こちらはカギになっております。」
配っていく。

エレベータに乗る私。
エレベータ地下一階のスイッチにガムテープが張られている。






ソノヨル


なんとなく、好奇心から、エレベータのスイッチに張られたガムテープを剥がし、

地下一階に下りていった



突然、、そこで私は何者かに、羽交い絞めにされて手術台に乗せられた。


私の腸引きずり出される


そんな夢をみた


目を覚ますと目の前に血まみれの子供が見えた気がした。

それも夢だった。

でも、周囲に何かが居る気配。人影がある。

人影は玄関へと消える。ロックしてる玄関口が開いていた。

部屋を出る私。
影が動いてるのが見える。
影が向かうその先はエレベータ。
エレベータは動いていて地下へと向かっているのをランプが示してる。
エレベータが戻ってきたところで乗る。ガムテープを剥がすと地下行きのボタンが押せる。

地下に降りる
しかし何も無い。夢でみたような手術室なんて、あるわけない

だが


壁から少し隙間が開いていて隠し扉を見つけた。

その先を進みんでいくと手術室を発見する。
作品名:死痛苦のシナリオ 作家名:西中