ローストターキー
今年のターキーは大きいのよ。
オーブンに入りきれなくて、裏山の石の竈でじっくり焼いたのよ。
外はカリカリに焼けているけど中はレアなままだから。
血が滴ってきっと、おいしいわ。
おばあさんの声がした。
おばあさんは・・復活したのだ。
私は大急ぎで着替えて食卓に着いた。
クリスマスを祝って。復活を祝って。
今年のターキーは・・確かに大きいね。
こんなに食べきれないよ。
このターキーたちはお腹の中が真っ黒で洗うのに苦労したわ。
骨もかたくてねなかなか断ち切れなくて。
でもね苦労したから、とてもおいしく出来てるはずよ。
おかえりなさい、おばあさん。
するとおばあさんはにこやかにこう告げる。
さあ、召し上がれ。
了