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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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あの日と同じに雨が降る 探偵奇談6

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神様の子どもたち



土曜日。弓道場。

(だめ。もっと手の内…貫徹力がまだ全然)

郁は射場を後にし、自分の射を反芻する。反省ばかり、課題ばかり。自分の射に全然満足できない。

「郁ちゃん、ちょっと休憩しな。無理はだめだよ?」
「はい…」

二年生の先輩に声をかけられる。

(うまくいかないもんだなあ。でも焦っちゃダメだ。射形崩しちゃう)

タオルで汗をぬぐう郁の耳に、心地いい弦音が届く。瑞だ。力強い音で的を貫く矢。うらやましいな、と思いながらその射を見つめた。

午前の練習が終わってから、郁は瑞に声をかけた。

「ねえ須丸くん、ちょっと射形見てほしいんだけど、いいかな?」
「ん?」
「なんかやっぱ手の内が決まんなくて」
「いいよ」

上手なひとに教えを乞うのが上達の近道でもある。瑞は嫌な顔ひとつせず引き受けてくれた。

「じゃあ午後からいい?」
「あ、今日はちょっと」

用事でもあるのだろうか。見るともう制服に着替えている。

「伊吹先輩と裏山いくから」
「は!?なにそれ!!」

裏山!?なんで!?仲直り計画が止まったままなのでやきもきしていた郁だから驚いて声をあげてしまった。

「最近ほら、また学校でおかしなこと起こってるだろ?」
「ああ、うん…」

ドアや窓が勝手に開くというあれだ。結構な騒ぎになっているのだが、原因が解明されず、これは絶対オバケの仕業だという話まで出てきているのだった。