小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

歪んだたより 探偵奇談4

INDEX|35ページ/40ページ|

次のページ前のページ
 



親友だと、思っていた。
今日この瞬間、歪んだ悠里の顔を見るまでは。


あの夜、郁はベッドの下に首の伸びきった女を見たのだという。翌朝瑞から連絡があり、アルバムでも何でもいいから、知人の女性のすべての顔を郁に見せろと言う。

あの女は、怜奈さんの知り合いだから、と。

正体はすぐにわかった。アルバムにも携帯電話の画像フォルダにも、「彼女」の写真が一番多かったから。

中学からの親友の悠里。郁は彼女をさして間違いないと断言した。昨日ベッドの下にいたのは、悠里であると。

そして瑞はすべてを明かしてくれた。

初めて会った時から、怜奈の背中にべったりと張り付いている女が見えたと。その女は首が伸びきっていて、頭だけが地面をずるずると這っていた。そして怜奈のそばにいる者に恨めし気な視線を投げていたという。瑞はそれと目を合わせないように必死だったらしい。

生霊なのだという。
愛しさのあまり、憎しみのあまり、本人も自覚しないうちに意識を飛ばし影響を与える。
最初は信じられなかった、2つの意味で。

まさか生霊なんて。
そして、これまでの怪奇現象が、親友の自分への憎しみが原因だったなんて。

瑞は言った。

「彼女は怜奈さんのことがうらやましくて仕方ない。ずっとそうだったんだと思う。詳しいことはわからないけど。うらやましくて妬ましくて、自分より優れていたり楽しそうだったりすることが許せないんだと思う。だけどそんな風に感じる自分を受け入れることもできない。みっともなくて恥ずかしくて、自分があなたより劣っていると感じることがみじめだから。相反する気持ちが、あなたのもとへと憎しみなって届いている。でもそろそろ限界です。生霊は、飛ばすほうも消耗する。彼女の首は限界だ。あなたか彼女が死ぬまで、これは続く」