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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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歪んだたより 探偵奇談4

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「久しぶりだね、悠里(ゆうり)ちゃん」

怜奈はそう言って、男女を振り返る。二人とも、怜奈と同じ制服を着ているから、高校の同級生だろうか。女生徒のほうは、ボブヘアー。大きな目で、緊張気味に悠里を見つめている。男子生徒のほうは、ミルクティー色の髪をしていた。都会的な雰囲気と、美しい作り物めいた顔をして、じっと睨むように悠里を見ている。何だろう、心の中を見透かしてくるような厳しい視線だった。

「…怜奈、友だち?」

居心地の悪さを感じながら、悠里は尋ねる。怜奈の隣に座り、異様な雰囲気を感じ取る。

「一之瀬、どうだ」
「う、うん…間違いない」

男女がそんな言葉を交わしている。なんだろう、この雰囲気は。
悠里が不審に思っていると、男子生徒のほうがこちらに視線を向けて言った。

「あんた首、大丈夫?」

は?
何だろう、突然。

「ちょっと何なの、怜奈…」
「いい加減にしないと、首がちぎれるよ」

冷たい声だった。それは小さな声なのに、見つめてくる美しい目がこちらから離れないせいか、ぞっとするような凄みを感じた。

「なんなのよ」
「いたずら電話」

肘をついて、男子生徒は言った。

「最初は些細ないたずら電話だった。だけどそれだけじゃ満足できなかった?」

反論しようとする悠里を制したのは、怜奈だった。