きっとすべてうまくいく 探偵奇談3.5
「交換ね。借りている間、よかったら使って」
「おーありがと。一之瀬ってどんなの聴くの?」
「えっとね、ラブソングが好きかな!」
「…ふうん」
俺はあんまり聴かない、といえば貸してくれた彼女に失礼だろう。そういう気配りというか他者の気持ちを想像することを大切にして、副主将としての資格を身に着けていかなければ。伊吹のように。
(不安なのはみんな一緒か)
新体制で始まる部活。新しく主将になった伊吹はどんな気持ちでいるのか聞いてみたい。部活が再開する来週までに、一度話をしてみようと瑞は思うのだった。
作品名:きっとすべてうまくいく 探偵奇談3.5 作家名:ひなた眞白