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塔に昇る約束をした

塔に登る約束をした。
多分その塔は天へと続き、雲を超えて、どこまでも高くそびえ立つ。
きっとその塔は霞のように、あるいは幻のように、決まった場所に無い。
晴れた日には浮かばず、雨の日には見えず。
空が雲に覆われたときにだけ、大地にまっすぐ伸び、そびえ立つ。
空を埋め尽くす灰色を突き抜けて隠された先に何があるのかは、私は知らない。
そして、多分私と約束をした、彼自身も知らない。