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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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刹那にゆく季節 探偵奇談3

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「今度は血液型占いか?占いは信じてないんじゃないのかよ」
「信じてないけど、なんか血液型ってタイプあるでしょ」
「おまえなに?」
「AB」
「あー」
「なんすか、あーって」
「なんつーか、秘密主義っぽいから」
「ワー偏見」

先ほどの空気が嘘のように、いつも通りのなごやかな会話が戻ってきた。

「こんな時間も一瞬なんだろうね」

そんなふうに呟くのが聞こえた。

「すぐに、終わっていく」

独り言だったのかもしれない。

こんなにも身近に、会者定離は存在している。何気なく生きている毎日の中に、切り離せず存在している。いまこの瞬間にも、自分のなかの何かが失われていっている。いまこの瞬間にも、自分の大切なひととの別れは迫っている。

なんて儚い世界を、自分たちは生きているのだろう。
それを考えると、伊吹はたまらなかった。