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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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刹那にゆく季節 探偵奇談3

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こういうの大丈夫か、と問われれば、こういうのの種類によりますとしか言えない。人間でも、話が通じるのとそうでないのがいるように、瑞の声が届くものと届かないものがある。

慎重に、答えた。

「…オバケなら、俺いいけど」

瑞は生唾を飲み込んだ。

「もし…丑の刻参りに来てる方とか…そういうのだったら、無理っすよ…?」

丑の刻参り、と伊吹が声をひそめた。

「だってさっき向こうに、めっちゃ意味深な神社もあったし…」

沈黙が落ちる。この雰囲気。瑞は背筋がぞくぞくするのを感じた。自分で言っておいてなんだが、丑の刻参りに遭遇するってものすごい恐怖じゃないか?ひとを呪う儀式だぞ?

「なあ、丑の刻参りって…そいつに見つかったら、殺されるんだろ…?確か…」

伊吹がぼそりと言った言葉で、高木の恐怖が頂点に達した。そして瑞も、冷静さなど吹き飛んでしまったのだった。