小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

影ふむ鬼子は隣のだれか2 神末一族番外編

INDEX|15ページ/36ページ|

次のページ前のページ
 


「たまごやき、綺麗」
「そうなの?俺、料理はさっぱりでよくわかんねえけど」

彩りもいい。赤、緑、黄色。丁寧な作りがわかる。

「朝も早いから顔合わさないままだし、どうやって作ってんのかも謎」
「忙しいんだね」
「でもちゃんと弁当作ってくれてあるから、有難いなって思う」

えらいなあ、と七星は感心する。ちゃんとお母さんに畏敬の念を抱いている。

「矢野のだってうまそう。オムレツ弁当」
「・・・うち、お母さんサザエさんみたいなの。時々塩と砂糖を間違えるから、食べるときドキドキしちゃうよ」
「ふはっ、サザエさんて」

紫暮が噴出して笑う。あ、笑った、と七星はその笑顔にときめく。かわいい。子どもっぽくなった。やっぱ好き。いろんな感情が押し寄せて、頬が熱くなるのがわかる。

「そうだ、これ」

弁当箱を包み終わった紫暮が、制服のポケットから紙切れを取り出して差し出してきた。

「新聞記事・・・?」

市外のひき逃げ事故の小さな記事のコピーだった。

「瑞が、今朝から現場と警察署に行ってる」
「えっ、この人のこと聞きに行ってるの?」
「あいつそういうの得意だから、うまくやると思う。現場にも痕跡があるかもって」
「身元不明・・・このひとが、」
「時計男かもしれない」