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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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影ふむ鬼子は隣のだれか2 神末一族番外編

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昼休みのチャイムが鳴り、購買へ向かう者、弁当を広げるもの、教室はにわかに賑やかになる。友だちと合流する前に、七星は紫暮の席に駆け寄った。

「紫暮くん」
「ん、」
「昨日のことなんだけど」

うん、とまだ少し眠そうな顔で頷く紫暮。

「昼飯食いながらでもいいか。朝、食いそびれて」

二人で弁当箱を持って弓道場の裏へ向かう。紫暮が言うには、木陰が涼しくて静からしい。清潔な芝生の上で弁当を広げ、紫暮がもくもくと箸を動かしている。校舎の喧騒の届かない場所に座る二人の上に、木の葉の影が柔らかく落ちていた。

(食べ方、綺麗だなあ)

箸を持つきれいな長い指に、七星は見とれてしまう。
練習で、試合で、紫暮の射を見るとき、目をやるのは紫暮の左手だった。弓を持つ手。的を見据えるとき、美しい人差し指がほんの少しだけ曲がって、的に向かって伸ばされている。あの指先から目を離せない。

「なに?」
「あ、ごめん。えっと・・・お弁当、おいしそう。誰が作ってくれるのかなって」
「え、普通にオカンだけど」

オカン、という言い方に、年相応の幼さのようなものが見えて、弓を引いているときとは違う面差しに笑みが零れてしまう。