小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

影ふむ鬼子は隣のだれか1 神末一族番外編

INDEX|4ページ/28ページ|

次のページ前のページ
 


(神末に生まれる長男は、神と婚姻し、強大な力を得る・・・だっけ)

そのため生涯独身を貫き、跡継ぎを生むのは女の役目だとか。

「ああ、瑞(みず)も一緒らしいわ」

清香がため息混じりに言う。

「しばらくは、やかましなるねえ」

そういい残し、清香は言ってしまった。

(瑞か・・・)

瑞とは、代々神末家に仕える式神だ。名と人間の姿を与えられている。この護法神の力と神の花嫁の力。神末はこの二つにより強大な力を手にしているのだと聞く。

その二人がやってくるという。瑞が一緒ということは、おそらく厄介な仕事だろう。紫暮は靴を脱いで屋敷へ戻った。

「紫暮くん、ご飯できてますよ」
「はい」

お手伝いさんに返事をしてから、自室に向かう。両親とも忙しく、まだ戻っていない。制服を脱ぐと、ポケットから先ほど受け取ったラブレターが舞い落ちた。

「・・・・・・」

気持ちもないのに返事はできない。かと言って、思いのこもったものを捨てることもできない。まるで呪いだ、とげんなりしながら、紫暮は机の引き出しにそれをしまおうとした。