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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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影ふむ鬼子は隣のだれか1 神末一族番外編

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放課後。部活を終えて弓道場をあとにする。校門でそわそわしている矢野七星を見つけ、友人たちにここで、と手を振った。

「なに紫暮、おまえ矢野と付きあってんのかよ」
「俺じゃなくて、うちのばあちゃんに用なんだ」
「あーおまえのばあちゃん、お茶の先生もしてんだっけか」

そうそう、うまいほうに解釈してくれるとありがたい。

「俺らのバイオハザードの師匠だしな。おまえのばあちゃんすごいよな。いま何のゲームしてんの」
「ポケモン集めてる」

じゃあそういうことだから、と手を振ると、友人らも快く見送ってくれた。

「ばあちゃんに、またバイオご一緒して下さいってゆっといてなー」
「おー」

歩き出すと、小さな七星が慌ててついてくる。

「すごいね紫暮くん・・・」
「堂々としてりゃいいんだよ」
「そっか・・・」

その寂しそうな声にはたと気づく。

(・・・あれ、俺ってなんか間違ってるかな)

振った女子に気を持たせるようなこと以前に、気を使わせているかもしれないと思い至る。

(でも、矢野は待ち合わせても大丈夫って言ってたし・・・や、それ無理してんのか?もしかして俺って無神経か?振った子と、こんなふうに)

ぐるぐる思考が回りだし、しばし時間が止まってしまう。