小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

影ふむ鬼子は隣のだれか1 神末一族番外編

INDEX|24ページ/28ページ|

次のページ前のページ
 


教室の外へ促され、七星は慌ててついていく。授業が始まる前の、騒がしい廊下を並んで歩く。外はいい天気だ。今日も綺麗な夕焼けがみられるだろう。

「あの児童公園以外で、時計男が目撃されてないか調べてこいって、瑞が」

瑞・・・、ああ、いとこだと紹介された彼だ。きれいなミルクティー色の、ふわふわした髪の毛の。
三人で調査をすることになったのだ。紫暮は自分のわがままに付き合ってくれている。申し訳なくて、だけど放課後を一緒に過ごせるのは嬉しい。七星は複雑な気持ちで答える。

「最初にこの話がもちあがったのは、どこなのかな?やっぱりネット?」
「俺は市内の小学生って聞いた」
「噂の出所を探さないとだめだね・・・」

いつから囁かれ始めたのだろう。初めの目撃者を探すというのは至難の業に思えた。

「矢野、女子のほうあたれるか」
「うん。部活の子たちにも聞いてみるよ」
「俺も、顔の広いやつあたってみる」

一日あれば、何か情報は集まるだろう。
放課後、部活が終わったら校門で待ち合わせようと紫暮が言うので、七星は戸惑った。

「あの・・・でも、」
「都合悪いか」
「・・・待ち合わして帰るとこ他の子に見られて、噂になったら紫暮くん、やじゃない?」

冷やかされたり、そういうことを紫暮はすごく嫌がりそうだから。

「別に俺は。矢野がヤなら、別のとこでもいいけど」

あっさりと彼は言う。

「い、嫌じゃないです!校門で大丈夫!」

「じゃあ放課後。部活で遅れたらごめんだけど。トモダチとかになんか言われても、適当に言っときゃいいよ」

そう言って去っていく紫暮の背中を複雑な思いで見つめる。