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たららんち
たららんち
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ぶろぐがわり

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楽しかった、函館旅行



 山を降りて、しばらく走っていると妙な看板が一つ。
『エゾヒキガエルに注意してください』
 この文面でグーグル検索してもらうと、おそらく画像が出てくると思います。ヒキガエルだし、毒に気をつけろということなのかと思っていたのですが、後日調べてみると、車とかで殺さないでねということらしいです。なんでも、函館で産卵が確認されている場所から山に戻るまでの間に道路があって、そこでの事故が多いとか。
 そんな不思議な看板を見た私たちが次に向かったのはラーメン屋さん。函館といえば塩ラーメン。友人がスマホで調べて(便利な世の中です)向かったラーメン屋さんはなんと定休日(使う人によって便利具合は変わるのです)。
 次にいったのは確実に開いているという『あじさい』の本店。チェーン展開しているのですが、それだけで少しありがたみは薄れますね。
 頼んだのはもちろん塩ラーメン。味は、まぁ、塩でした。うん、まぁうまいですよ。この書き方で察して欲しいですが。

 お店から出てちらりと横を見ると、あらら、ラッキーピエロが一軒。自分のお腹と財布に語りかけます。
「いけそう?」
「いくんだ」
「金は?」
「旅行だぜ?」
 先着十名までのバーガーと(名前失念)もう一つ何か買って(なんせ四ヶ月前のこと)テイクアウト、私たちは車に戻りました。
 車の中で運転手はラッキーピエロオムライス、私はバーガーを二つぱくぱく。あぁ、お腹がきつくなるの、わかっているのになぁ。
 ぱんぱんに膨れたお腹をさすりながら、いよいよ私たちは帰路へとつくことになりました。長いようで短い函館観光もこれで終わりなのです。

 中山峠に着いたのは、午後も五時を過ぎたあたりでしょうか。函館ではいつのまにか止んでいた雪が、ここでは有り余るほどに降り積もっています。路面は雪だらけ、道ががたがたで視界もあまりよくありません。なんとか着いた中山峠の道の駅。そこの名物はなんといってもあげいもです!
 しかし、今からじゃがいも三個分(三百円)が胃に収まる気はしません。そこで、みんなで分けて食べようということに。
 いざ食べてみると、なんということでしょう。ほくほくのじゃがいもがおいしい。ぱさぱさではなく、しっとりしていて、お好みでつけるケチャップとの相性も抜群です。
 食べた後、少しトイレへと向かうことに。運転手もトイレに行くということで、二人で男トイレへと入り込みます。すると、友人は個室へと入っていきました。
 いえ、小学生でもありませんし、「ウンコマン」なんてあだ名をつけたりはしませんよ。ただ、彼が力んだときにオナラが聞こえたのです。――いえ、別に仕方の無いことですし、それについてはなんとも思いません。ただ、友人の一言、「やっべ、屁出ちまった」には一言言いたいですね。
 だって、そうでしょう? 私以外にも人が居たかもしれない。しかも場合によっては私はすでにトイレから出ていたかもしれない状況ですよ!
考えても見てください。赤の他人が個室でふんじばって、オナラして、「やっべ、屁出ちまった」の一言。

 なんか、なんか、ねぇ?

 峠を降りて札幌へと向かい、何事も無く実家へとたどり着いた私。久しぶりの実家の空気に少し安堵します。その日は家族と談笑をして、膨れ続けているお腹を撫でつつ眠りについたのでした。

 これにて、函館観光は終わりです。十一月の三日、四日、楽しい旅でした。その思い出をこうして文にすることで、より自分の思い出に刻まれたような気がします。不定期更新、自己満足なこの旅日記ですが、もしも少しでも読んで気持ちが軽くなったりしたら、こんなに嬉しいことはないです。

 ――あ、そうそう。峠を降り始めたころ、ふと前方の路肩を見ると、そこには雪道でスリップしたのか、事故を起こしたような車が一台ありました。
『今度車を手に入れる自分』としては、気をつけようと思いました。


作品名:ぶろぐがわり 作家名:たららんち