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たららんち
たららんち
novelistID. 53487
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ぶろぐがわり

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外から聞こえるおじゃま音



 先日、石焼き芋の話をしました。(一つ前のページをどうぞ)
 ぼろぉいアパートの一室にいるから、というわけでもありませんが、部屋に居ると外からの音がうるさいくらいに聞こえてきます。

 たとえば部屋近くの飲み屋さんから出てくる酔っ払った大学生。
 これがまた、うるさいうるさい。
 笑い声だけならまだしも(これでもすごく迷惑なんですが)、大声を出してうたいだしたりするのです。
 それはもう、大声で、大合唱です。
 あんまりうるさいので、どこかのおばあさんがそれに負けない大声で文句を言ったほどです。
「あんたら!うるさいよ!」と。

 外から聞こえる音はほかにもあります。
 その中でとりわけ、なんだなんだと思ったものがひとつ。
 それは、「ドラえもんのうた」です。

 あんなこといいな!
 できたらいいな!

 と外から聞こえてきたのです。

 いえいえ、別の部屋からというわけではありません。
 それならここまで不思議じゃない。

 車なんです。
 車の上につけたスピーカーから聞こえてくるんです。
 これが本当に不思議でした。

 で、石焼き芋の話を同じ研究室の人にした際に、ついでに訊いてみたんです。

「あぁ、あれ、廃品回収だよ」

 そうなのか!
 言われて見れば、そういうようなことも言っていた気もします。

「あれって、許可得てるんだろうか」
 と訊くと。
「いやぁ、得てないんじゃない? ああいうのって『ヤ』のつく人がしてるんだろうし……」

 彼の中では、廃品回収の縄張りをめぐって日夜抗争を繰り広げている方たちがいるのでしょうか?
 そう思いましたが、言葉にはできませんでした。

 なにせ彼にはそのとき、脳波を測るためのお手伝いをしてもらっていたので。
 気分良く、ね。
 お手伝いをね、してもらって。

 さぁ、また今度もお手伝いお願いしますね!!

 ……彼の嫌がる声が部屋の外から聞こえてくるようです。

作品名:ぶろぐがわり 作家名:たららんち