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たららんち
たららんち
novelistID. 53487
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ぶろぐがわり

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かわいい子



 お店の人に捕まった嬢ちゃんと再会を果たした私たちは、そのまま朝食を食べるお店を探すことにしました。そうはいっても、朝市にはお店が多くあります。どこに入ればいいのか悩みどころ。事前調査では「きくよ食堂」が良いとのことでしたが、お店の人においで、おいでと手招きされてついついあっちへふらふらこっちへふらふら。
 紆余曲折を経て、お店を「きくよ食堂」ともう一つ(店名失念)に絞った私たちは、お店の前で呼び込みをしている男の人に話しかけます。
「がっつりいきたいんですよ」
「ごはん大盛りにするよ」
「うにもがっつり?」
「入れたげる」
 そんな甘言に乗せられて店内へ。決して安くはない料金を払って出てきたものを見て思いました。
 世の中そんなうまい話はない。

 その後、お腹も膨れた私たち(ごはんだけはたくさん入ってました)は、次の目的地へと向かうことになりました。その前に、と友人の一人がいいます。
「かにまんが食いてぇ」
 そこで私とその友人は別行動をとり、かにまんを買いに行くことに。
 歩いていると相も変わらず呼び込みの嵐です。
「何探してんの?」
 陽気に話しかける男性に「かわいい子!」と答える友人。そして「ほら、これなんて超かわいい!」とかにを持ち上げる男性。コントでしょうか。
 かにまんは一つ五百円(!)でした。
 二人とも買ったその場でかぶりつきます。
「うまい」
 そう声をそろえたのですが、友人のかにまん、少し様子がおかしい。
 彼、台紙ごと食べてました。
「いやぁ、うますぎて」
 なんて意味のわからない言い訳を聞きつつ、私たちはほかの三人が待っているところまでいくことになりました。


作品名:ぶろぐがわり 作家名:たららんち