小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
たららんち
たららんち
novelistID. 53487
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

ぶろぐがわり

INDEX|12ページ/31ページ|

次のページ前のページ
 

サンタさんと性欲占い



 道に迷いつつ歩いていると、ようやく見えてきたのは金森赤レンガ倉庫。なんだか北海道にはレンガ倉庫が多すぎるような印象があります。
 ともあれ、ここにほかの友人三名がいるはずです。私たちは観光がてら三人を探すことにしました。
 綺麗なストラップやガラスのコップ、かわいいものから綺麗なものまでたくさんあり、欲しいなぁとも思いますが、値段を見てあきらめます(なにも信じられないくらい高いというわけではなく、ケチなんです)。
 しばらく歩いていると、パワーストーンのお店の中に「性格占い」なる冊子が置いていました。
 それを読んでみると、ふむふむ、まぁ、占いだな、というあたり具合。次に友人も見てみると、不意に「ふふっ」と笑い出しました。
「どうした?」
 そういって冊子を覗き込みます。しかし、不審な点はありません。
「いやさ、これ性格占いだったんだね」
 友人が言います。そして続けます。
「俺、性欲占いって読んでたわ」

 そんなことがあってすぐ、ほかのお店に行く途中、道の端にサンタさんがたっていました。
 時期はまだ十一月だったので、きっと年中置いてあるのでしょう。そのサンタ人形はお腹がぷっくらと膨らんでいて、立派な白ヒゲを蓄えていました。
「お、サンタがいる」
 そう呟き二人で近づくと、「おや?」と思うことが。
「なんか貼ってるね」
 見てみると、『お願い! サンタさんのお腹を触らないでください!』
 もう一度、サンタさんのお腹を見てみます。ふっくらと膨らんだ、大きなお腹です。これを触るなとは無理なお願いです。しかし、張り紙に免じて、お腹を触るのは止しておきましょう。

 さらに紆余曲折を経て三人と合流することができた私たちは、とりあえずいすに座ってしばらく話すことに。
 見ないうちにたくさんのお土産を蓄えた友人と、早くもグロッキーな友人と、意味もなく笑っている友人。
 あれ、一人足りないな、と思っていると、お店から友人が出てきました。この友人、実はドライバーなのですが、おかしなことに、その手には地ビール(プラスチックのコップ)が握られています。
「失敗した」
 でしょうね、あなたドライバーですから飲めませんものね。
「なんでビールなんて買ってるんだよ」
「てっきりお持ち帰りって書いてるから、瓶かと思ったんだよ。ハイこれ」
「飲めってか。真昼間から」

 昼からのビールはとても胃に響きました。そうして金森レンガ倉庫を後にした私たちは、次にラッキーピエロの本店へと向かうことになったのです。

作品名:ぶろぐがわり 作家名:たららんち