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情熱のアッパカパー要塞

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コロンはスカイの腰の小物入れから消毒用の酒を取り出しながら言った。
 「おい、また酔っぱらう気かよ」
 スカイは言った。
 「私も戦う」
 ニーナ6号は言った。
「私は捕まりません」
 ポロロンは言った。
そして、戦う組み合わせが決まってしまった。丁度、どちらも五人居たから、五人同士の戦いとなった。
 スカイvsジェラール。
 マグギャランvsカーマイン。
 コロンvsナバーガー。
 ポロロンvsラーン。
 ニーナ6号vsラヒア。



ニーコ街の暴れん坊少年スカイ・ザ・ワイドハートVS元将軍で剣豪のジェラール・ジェラルド!

「小僧、お前は貴族か」
老騎士はスカイに言った。
 「いや、ただの平民だよ」
 スカイは両手で持った剣を肩に担いで構えて言った。
 「小僧、お前は平民なのに何故剣を持った」
 老騎士は背中に背負った両手持ちの大剣を抜いた。全身は鎧に覆われており、どこから切りつければ良いのか判らなかった。まあ、スカイは、適当に戦って逃げれば何とかなると思っていたが。
 「ああ、俺は、金が欲しくて冒険屋をやっているから。組合に登録している職業は戦士だから剣が必要なんだよ」
スカイは言った。
「剣を持つと言うことは、人を殺める力を持つことだ」
 老騎士は言った。
 「俺は、人を殺しはしないよ」
 スカイは言った。
もし、人殺しをするとロザ姉ちゃんに殺されるからスカイは人殺しは出来なかった。
 「なら何故、人を殺める道具である剣を持つ」
 老騎士は言った。
 「俺は、モンスターを倒すために剣を持っているんだよ」
 スカイは言った。
「だが、剣という道具は、命を奪うための物だ。それは軍事力でもある」
老騎士は言った。
「だから、俺は、悪さするモンスターを、やっつける為に剣を持って居るんだよ。軍事力なんか関係ないよ」
 スカイは言った。
 「それは、名誉の為か小僧」
老騎士は言った。
 「そんな大した物じゃネェよ。遺跡のダンジョンに潜って、お宝を見つけるのが本来の俺の目的なんだよ」
 スカイは言った。
 「富を手に入れてどうする」
 老騎士は言った。
 「そりゃ、手に入れてから考える事だよ」
スカイは言った。
「目的も無しに富を求めるのか」
 「そりゃ、金が沢山あったら、セレブ生活を送ってみるのも悪くねぇだろ。それが目的だと言えば目的だよ」
 スカイは言った。
 大体、スカイの考えていることは、そんな物だった。
「子供の夢だな。富は権力となる。そのような事も判らない無知蒙昧な小僧か」
 老騎士は言った。
 「うるせぇな。ただ、単に俺は沢山の金を持ってみたいだけなんだよ。別に良いだろ。金を稼いだって。貧乏人よりは金持ちの方が楽だろう」
 スカイは言った。
「ならば商人にでもなれば良かろう」
「やだよ、商人は同業者組合に入らなければならないだろう。最初から沢山金を持っている大商人じゃなければ冒険屋より稼ぎが悪いよ」
老騎士は上段に構えた。
 「お前は、剣の力量を読めないようだな。私は昔、大武術大会の団体戦の部門でミドルン王国代表として優勝した事がある」
 老騎士が言った。
「昔の事じゃん。今も強いのかよ」
 スカイは言った。
 どうせ、歳取って弱くなっていると踏んでいた。顔はシワが多いし、髪は灰色だった。
ただ身長は百九十?以上在って、鎧を着た体格は、がっしりとしていた。
「それでは、小僧。貴族に剣を向ける事がどういう事であるか教えてやろう」
老騎士が足を一歩前に出した。
「何だよ、年寄りの冷や水じゃねぇのかよ…ん?」
 その時、スカイの足が金縛りに遭ったように動かなくなった。
 何だ、これは!
 スカイは焦った。
 「これは、ペガサス流剣術の天翔地縛という秘伝の技だ」
 老騎士は言った。
野郎おかしな技を使いやがる。
 スカイは足を動かそうとして動かせないで焦っていた。



 国籍不詳のナンパ男マグギャランVS氷の美貌を持つ悲運の亡命公女ミラーナ・カーマイン!

「ああっ、カーマイン女卿。あなたのような絶世の美女と剣で切り結ぶなど騎士の私目には出来ません」
 W&M事務所の騎士マグギャランが左手で顔を押さえながら言った。
ミラーナは腰の剣「烈火」を抜いた。
 「貴公は騎士とはいえ冒険屋をやっているのではないか」
「いやはや、私も道化役が板に付いてきて困っているのです」
 「昨日、夜這いに来たことは、覚えている。道化ではなく好色なのだろう」
 ミラーナは言った。
「私は、本当は、そのような男ではないのですカーマイン女卿。真に剣を捧げる貴婦人が現れれば、粉骨砕身、おのが命を投げ出し。戦っては、巨万の敵をも恐れぬ、勇猛果敢な獅子奮迅の働きをするのです。それが、騎士マグギャランなのです。私目は、その運命の貴婦人が、あなたではないかと密かに愚考を巡らせている次第なのであります」
 マグギャランは言った。
「貴公は、愉快な男かも知れぬが。世間では、そのような者を、お調子者と呼ぶそうではないか」
ミラーナは烈火を下段に構えながら足を進めて言った。
「いやはや、お調子者とはキツイ一言を」
マグギャランは髪の毛をクシャクシャにして言った。
「私は、ペガサス流剣術皆伝だ。貴公は何処の流派の剣を使う」
ミラーナは烈火を得意の上段に構えた。
 「私めの流派はユニコーン流です」
 マグギャランは言った。
 「流派は立派な所だな。さあ、剣を構えよ。いざ勝負だ」
 ミラーナは言った。
 「実は私の、この剣は、女性と戦う事を拒むのです。今も手が痺れて動きが悪いのですが」
 マグギャランは気まずそうな笑いを浮かべて右手に持った剣を見せて言った。
 ミラーナは怪訝に思った。
 マグギャランの剣の鞘と剣を見ると、明らかに女物の繊細な細工がしてある。
 その剣はもしや…。
 「もしや、貴公が持つ、その剣は、レディ・ガーダー(女性の所有者を護る剣)か」
「その通りです」
マグギャランは答えた。
ミラーナは、やはり、そうかと思った。レディ・ガーダーは、女性が手にしたときのみ、その真の力を発揮する名剣なのだ。
 「何故、そのような、女が持つ剣を持っている。それは戦地へ赴く女騎士が持つ剣だ。現存するは14振り。全て女騎士が持っていた筈だ」
 「これは、私の姉が持っていた剣です。死んだ姉の形見なのです」
 マグギャランは言った。
「ほう、貴公の姉は優秀な女騎士だったようだな名剣レディ・ガーダーを持っていたとは」
 「はい、そうです。私は、常日頃より影の薄い弟と陰口を叩かれていたのです。この剣が戦う事を拒んでいるのは亡き姉の意志のように思えて、到底、女性と切り結ぶ事など出来ません」
マグギャランは言った。
 だが構わずミラーナは足を進めた。
斬り殺す為に。



火炎魔術だけの魔術少女コロナ・プロミネンスVS魔術都市エターナル卒業生の元家令ナバーガー・ガーメント!

「娘よ、お前は、どこの学派だ」
 ナバーガーは言った。
 民間の学派で在ることは判っている。