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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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窓のむこうは 続・神末家綺談7

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「あー、ねえ牛乳ってないの?」

キッチンでデザートを作るとはりきっていた瑞から声が飛んでくる。

「ゴメン、もうないかも」
「下のコンビニ行って買ってくるー」
「え、ありがと。わざわざわりぃね」
「ンー」

瑞が出て行く。どうかマンションの住人に目撃されませんように、と雪也は内心で祈る。目立つのだ。あの髪の色も、目を惹く浮世離れした容姿も。

(お隣のオバハンの誤解もまだ解けてないし・・・)

顔を合わすたびに、節操なしと説教されるのだからたまったものではない。

「・・・あいつって彼女とかいないの?私生活がすげえ謎」
「瑞?中身おじいちゃんだから、恋愛はもう興味ないみたい。楽しみは芸能ニュースだよ。ちなみに好みのタイプは北条政子だって」
「ほ・・・!?」
「強い女が好きなんだって」

中身がおじいちゃんとか、北条政子とか、ますますわけがわからないが、伊吹は何やら楽しそうだ。

「おまえらいいコンビだな」
「そうかな」
「うん、うらやましいな。毎日賑やかそうで」

素直にそう思った。しかし、伊吹が少し困ったように笑ったのを見て、思い出す。

(何だっけ・・・もうすぐお別れとか言ってたな・・・)