ラブ・アゲイン
そして二度目の敏恵のメールは昨晩遅く、やってきた。
「急になんだったの?」
康夫はタイミングを外されて、つい素直に自分の心を出してしまうメールを送った。
「久しぶりに君のメルアド見て、会いたくなったから」
「なんで?」
「う~~ん、多分・・・抱きたくなった」
「多分?」
「多分じゃまずいのか?」
「多分・・・じゃ、会えないわ」
「じゃ、抱きたくなったから」
「じゃ・・もダメ!」
「しつこい女だな」
「知ってるでしょ」
「ああ知ってる。ところで今、彼氏はいるの?」
「珍しい!昔は彼氏がいようがいまいがお構いなしの男だったくせに」
「変わったんだ」
「わかった・・・・弱気なのね。心が寂しがり屋さんなんでしょ」
「そうかも 最近 落ち込むことが多い」
「だめよ それでホイホイ昔の女を引っ張り出しても・・・ 彼氏いるから」
「そっか。。。だよね」
そして康夫のそのメールを最後に敏恵からの返信メールは途絶えた。康夫はそれから一時間返事を待ち、反応のなさにあきらめ自分のベッドへ潜り込んだ。
だよね・・・だよな・・・そうだよな・・・。海面に浮上した敏恵への恋心を水中に沈めると、あきらめるように眠った。