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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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花は流れて 続・神末家綺談4

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ああ、そういえば。覚えている。どんなに苦しくても悲しくても、一緒に生きてくと決めたのだと、伊吹は瑞に言ったではないか。別れが待っていても、そのときを迎えても笑ってさようならをするのだと。

「瑞、どうしたの。どっかつらいのか」
「・・・・・・チガウ、」

顔を背けて隠したのは、自分でもコントロールできない感情が、顔に出てしまうのが怖かったから。
嬉しい?違う、これはそういうのじゃなくて。

「くく、」
「はあ?なんで笑うの・・・」
「や。笑ってナイ」
「笑ってるよ!なんで?俺、真面目に」
「くくくっ、いひっ」
「なっ・・・ちょっと!」

おかしい。面白い。楽しい気分。なんか、笑えて来る。

「もう何だよ!真剣な俺がばかみたいじゃん!」
「テッ!」

ランドセルをぶつけられた。ひどい。痛みに笑いが引っ込んだではないか。

「瑞って失礼だ・・・」
「違うって。嬉しかったンだって」
「え?」
「・・・心強いな」