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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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花は流れて 続・神末家綺談4

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<校庭のコスモスが咲いているよ。図書室からも見える。きれいだね・・・>

いつかの机でのやりとりを思い出し、朋尋は膝を抱えて屈み込む。

もう会えなくても。二度と触れなくても。
邂逅は嘘ではなかったこと、同じものを見て、心を通わせていたこと。
それは事実で、消えないのだと。
このコスモスが言っている気がした。

幸せになって、と彼女は言った。このさき、大人になっても、他の誰かを好きになっても、この言葉を忘れないだろう。朋尋はそう思った。

「・・・さよなら、」

好きだった、年上の女の子。

朋尋はそっと指先で、コスモスの花びらに触れる。





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