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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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花は流れて 続・神末家綺談4

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「・・・美月(みづき)さん?」

名前を呼んでみる。返答はないが、かすかに衣擦れのような音がした。

「いるんでしょう?」

書架の間を歩く。気配を追うが、書架の間を見て回っても彼女は見えない。朋尋から逃げるように離れていく。

「話そう」

立ち止まって、書架ごしの気配に語り返る。

――ごめんね・・・合わせる顔、ないんだ

向こう側から、聞こえた。確かに。か細い、少女の声。極限までひそめた囁きだ。

「・・・いるの?」

書架に並ぶ本の背表紙に両手を触れる。この向こう側に、彼女はいるんだ。

――朋尋くん、ごめんね

「謝らないで」

――わたしの悲しみに、あなたをまきこんでしまった

「違う。俺は自分の意思で美月さんに関わった。助けたいと思ったのも、美月さんのそばに行こうって思ったのも、俺の意思だ」

それは間違いない。彼女が悪いのではない。

「・・・だけど、それって違うんだよね。友だちに言われた。あなたを余計に悲しませることになるんだって。あなたが俺をまきこんだんじゃないよ。俺のお節介があなたをまきこんだんだ」

――・・・お節介と、そのお友だちは言った?

「優しいからだって・・・」

――そうでしょう?わたしもそう思う。朋尋くんの優しさはわたしをちゃんと救ってくれたのよ。孤独や冷たさから