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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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紺碧を待つ 続・神末家綺談3

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「血なまぐさい・・・」

抱き上げた伊吹に外傷はないようだが、血の匂いをまとっていた。廊下へ立ち入ったであろう伊吹は、何と対峙したのだろう。

(驚いた・・・無傷で帰ってくるなんて)

神隠しの廊下。決して一人で調査はいけないと、あの穂積が命じたくらいなのだ。かなりの危険が伴うはずだし、瑞もその気配は感じていた。伊吹はそれらを跳ね除け、ここに生還している。

(・・・不甲斐ないな、俺は)

主に不要と命じられ、その主は瑞の助けなしで危険な場所から帰ってきた。伊吹の底知れぬ可能性に驚嘆するとともに、己の役立たずっぷりに嫌気が差す瑞だった。