詩集
病気と最期と運命と後悔
2013年 10/16 【木曜日】
母方の祖父が亡くなった。
とても強い人で、
病気になっても決して弱音は吐かなかった。
「苦しい」とも「痛い」とも。
70代にしては元気なおじいちゃん。
畑仕事に田んぼもするし、
私の家の庭の整備、
そして自分の家の広い庭、全部を1人で管理し、
冬がくれば庭の木全部に添え木をし、
春になれば添え木を外し、片付ける。
とても強い人だった。
でもそんなおじいちゃんも最期、病気に勝てなかった。
私はおじいちゃんが亡くなった日。
その日だけ、会いに行かなかった。
1週間くらい前から毎日のように通っていたのに。
「まだ死なないよ、大丈夫。今日会わなくても明日会える」
そう思って行かなかったんだ。
だけどおじいちゃんは死んだ。
私はその夜、遅くまで起きていた。
兄は丁度、修学旅行へ行っていて、
父と母は眠っていた。
1時50分の事。
眠くなって私はその時間に寝た。
そして、ものすごい睡魔に襲われ、すぐに寝ついた。
それから数分後。
2時30分頃。
実家から電話がかかってきたそうだ。
「おじいちゃんが息を引き取った」と。
亡くなったおじいちゃんを見た時、
心がすごく痛くなった。
「今日行かなくても明日会える」
そんな考えで会いに来なかった昨日の自分が許せなくなった。
おじいちゃんの表情は
生きている時には見た事のない程、安らかな顔だった。
その後、おばあちゃんから聞いた話。
会いに行かなかった日。
おじいちゃんは私が来ない事を気にかけていたらしい。
「××は来ないのか」と、何度も言っていたそうだ。
今も私の後悔は消えない。
会いに行かなかった自分が憎いし、
軽く見ていたそれまでの私が許せなかった。
今も時々思うんだ。
もし私が会いに行っていたら、
少しは何か 変 わ っ て た か な ?
おじいちゃんに私が最後言った言葉。
「また会いに来るからね」
この言葉は結局、嘘になってしまった。
私は本当に 嘘 つ き だ 。
~ポエム~
人が死ぬのはあたりまえ。
生まれたら、死ぬ。
それが運命。
抗えない終わり。
でもね、分かっていても
耐えられないよ。
居なくなったら、寂しいよ。
※『××』とは私の名前。