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みやこたまち
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novelistID. 50004
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ミヨモノリクス ―モノローグする少女 美代の世界

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「私はこの家とは血で繋がっているんだ。川井は何でこの家にいるの?」
「ここが私の御奉公の場でございますから。御用でないのでしたら、失礼いたします」

 川井は台所へ歩いていく。川井のさっぱりした物言いを、私は好いている。川井から見習うべきことは多くはない。けれど、数少ない美点は、全て一点の曇りのない完璧な物だ。私は川井の一部を尊敬している。そして、それ以外の部分をごしごし擦って剥ぎ取ってしまえたら、それを部屋に飾っておきたいとさえ考えている。