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覇王伝__蒼剣の舞い2

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 「私欲のためではなく四国のため、民のため、剣を生かす覇王がもう」
 「これからは、お前たちの時代だ。星宿」
 固い握手を交わし、狼靖は尚武に紅茶のお代わりをした。
 そんな城の一角で、拓海は剣を握り締めていた。
 玄武の剣“亀甲文殊”を。
 「___まさか、泣いてんじゃないだろうな?」
 「僕はそんなに泣き虫に見えますか?」
 「いや。もし泣いてたらぶっ飛ばしてやろうと思った。せっかく狼靖が亀甲文殊を譲ったんだぞ。俺は、そんな事がなかったからな。父親という存在も、会話もな。俺にとっちゃ狼靖は、叔父だが父親でもあった。その想いを無駄にする奴は許しはしねぇ」
 ___はい、清雅さま。
 長い髪を靡かせ去っていく男の背を見送り、拓海は決意を新たにするのだった。