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ビックブラザー(総理大臣)はアルバイターでパート

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第二章・ビックブラザーよりも権力が強い市民軍

 

 ビックブラザーが最も恐れているのが、市民軍という組織。政治家が無能なら軍事革命を起こしても良いと憲法で決められている。独裁者が怖い存在者というのは、20~21世紀末までのこと。
 
 独裁者も、政界を離れれば、ただの人。
「内閣の支持率60%。これでは危ない。国民にもっと娯楽を。それに一人に支払うベイシックインカムの金額も値上げしなければ。そして私立学園の授業料の無料も実施しなければ」
 ビックブラザーは内閣支持率を恐れてる。
 
 コンビニでは市民軍の夜間監視員も来る。
「こんばんわ」
「こんばんわ。えーとアイスコーヒーLサイズですね。あとはチョコレートですね。お仕事ご苦労様です」
「いいえ。これは市民のための仕事ですから」
「で、市民軍は日本で最も権力が強い組織ですね」
「そうです。政府の政治家が無能なら、いつでも潰せますからね」
 その男は、ビックブラザーを見下している。
「で、内閣支持率が落ちていることを恐れているのですね。経済の停滞。大阪自治区への人口の流出。あそこは夢がありますから。資本主義社会が残存しているので、いくらでもビジネスチャンスがあります。日本連邦を立て直したいなら、計画経済ではなく、20世紀のように競争原理を導入するべきですね」
「でも、私の意見だけでは決められない。多くの国会議員の意見を尊重しないと」
「で、その甘さが命取りですよ」
「そうですね。で、えーと、アイスコーヒーLサイズに板チョコ一枚ですね」
「ありがとうございます」
「どうも。この話は謙虚に受け止めます。ご意見ありがとうございます」
「いいえ」
「またのご来店をお待ちしています」

 ビックブラザーは腰が低い。政治学校で6年も経済と政策の勉強をした。2年間、シュベリアで最も寒い地域で、古代を再現したムラ社会で村長をした。
 リーダーとしての素質を体で覚えている。
「ああ、シュベリアのムラ社会は良かった。みんな、仲良く楽しく生活できて楽しかった」
 在庫を運ぶロボットが着た。ビックブラザーはコンビニの商品を確認した。

 空が徐々に明るくなる。
「今夜の仕事、お客さんは、あと約10人は来ると予測する。今は午前4時50分、もうじき仕事が終わる」
 ビックブラザーは、お店に来る人の品物を予測して、それを準備する。