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社会保障番号 Hiroko

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喫茶店にて



「地味すぎ。スカートが長すぎ」
「そうかも。地味すぎると、かえって目立つかも」

 博子は喫茶店で、知り合ったばかりのひろみと話をした。
「でもよく似ている。取り込んだ話題で悪いけど、家族は」
「遠い親戚だけ。親の顔を覚えていない」
「そうなの。ごめんね」
「いいわ。気にしないで」
「でも・・・、まあいい」

 僕はメモ用紙で、ひろみに伝えた。
『私たちはみんな監視されている。気をつけて』
 ウィンクして、ひろみが理解できたのか確認した。
「ねえ、私のアパートに遊びに来て」
 博子は、今日は直帰で帰れるし、塾もない。ひろみのアパートの部屋に入る。
「大丈夫なの」
「なにもないから」

作品名:社会保障番号 Hiroko 作家名:ぽめ