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桃井みりお
桃井みりお
novelistID. 44422
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毎日が記念日だって思うんだぼくのとなりにきみがいるなら

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2013年8月 消えてゆく打ち上げ花火に照らされて一瞬見えたきみのくるぶし



 とにかく思いのままにうたってみるのをおすすめしたい。57577の31音にのせて、言いたいことを言ってみるといい。パッとできることがあって、そんなときはすごく満足感を得られる。その作品の出来がいいとか、悪いとかは問題じゃない。ぼくは別に、商業的な短歌や文学的芸術的な短歌を勧めているわけじゃない。短歌でストレス発散とか、短歌でコミュニケーションとか、そういった意味で短歌をうたうことを勧めたいのだ。
 
 57577の31音。三十一文字(みそひともじ)にのせて。パッ出来た時の満足感、自己満足で結構。その時、すごくいい気分になれる。

『ラジオから偶然流れたミスチルで思い出したよ「君がいた夏」』
『「ないてるの?」「違うよ、セミは歌ってる。命の歌を歌っているよ」』
『幅広の君の帽子のつばまでも二人のキスの邪魔をするから』

 上の3首は、パッとできたもの。でも、ちょっと推敲してみたりするのもお勧めしたい。「もうちょっといい表現はないかなぁ?」とか「もうちょっと面白いことできないかなぁ」なんて。そして、推敲の結果もう一度満足感を得られる。自分が納得すればいいし、楽しみながらあれこれひねってみればいい。

『「じゃあね」って手を振り帰っていくきみの向こうで光る青い逃げ水』
 
 このうたは、「体言どめ」にこだわってうたってみたうたをちょっと推敲したもの。はじめは『「じゃあね」って手を振るきみが帰ってく なにかを写す青い逃げ水』だった。きみと逃げ水がぼくから重なって見える状況を描きたいと思った結果、上のように直した。

『太陽を味方につけていたいけどもうぼくたちは少年じゃない』

 このうたは、はじめ『太陽がぼくらの味方だったのは少年だったあの日までだね』と、うたったのだけど、“だった”が重複してるところと、今ひとつぼくの想いがうたえてないところを直したかった。上のようにすることで、“味方につけていたいけど”それが叶わないぼくの想いを込められたと思う。

『消えてゆく打ち上げ花火に照らされて一瞬見えたきみのくるぶし』

 このうたは、はじめ『きみが見る打ち上げ花火に照らされて一瞬見えたきみの足首』と、うたったのだけど、浴衣の裾がくるぶしくらいまでだし、“足首”という語感より“くるぶし”という語感の方がいいなぁと思ったのと、“くるぶし”の“くる”と引っ掛けて“ゆく”を入れたかったので第一句を“消えてゆく”にした結果、上のようになった。

 現代口語短歌をうたって、ストレス発散しませんか? 軽い気持ちでうたってみていいと思う。短歌の素養なんてなくても、57577のリズムに乗せてうたってみたら、きっといい気分になれると思う。

『「きみのこと忘れないよ」と言ったのに 思い出せないきみのくちびる』
『おもいでは甘さを増していくものささめてしまったミルクティーより』
『2モーラのきみの名前をつぶやいてついた溜息塊りになる』

 短歌で面白いことできないかなぁと思っている時に、蝉丸作の
「味噌を食い 人とまじわり 文字を書き みそひともじを われはさまよう」
という短歌を知って、ぼくもやってみようと思い、本歌取りというのをやってみました。

『三十路まで一人ぼっちさ文字通り三十一文字をぼくはさまよう』

                          2013年8月某日