セレンディピティ
『I understood it somehow.…… I do not understand the deep meaning, but do you sympathize with my severe figure in what was chased? Nonsense(そうか……言葉はわからないが……こいつらも追われて……俺の姿を見て……同情か? バカバカしい)』
口を歪ませ、涙を流すハル。
『この人は私たちなのよ……いつでもこうなる可能性が私たちにはある』
『Ha-ha……You cry why! Did you let you overlap with oneself?I do not have the child, too! The feeling does not rise in the sentiment of the kid, too! I do not understand the feeling of a parent protecting a child!A feeling to keep……There was the partner whom I protected. I protect each other. The fellow whom I left a back to……I was protected. Ten years. An animal of what kind of [creature] early speed! Do not betray it at any time; there is not……Did the child inherit the soul of that fellow?……If that fellow lives……Is it your year?(ハハハ…なんで泣く! 自分とダブらせたか? 俺は子供もいねえ! ガキの感傷なんて気持ちもわかんねえ! ガキを護る親の気持ちもな! 護 る気持ちか……護った相手はいたがな。お互いを護り合い。背中を任せた相棒……護られた事もあるな。10年間。どんな「生き物」より早く! どんな時も裏 切る事を知らない……あいつの魂を、子供は受け継いだかな……あいつが生きていれば……お前らくらいの歳か?) 』
『ごめんなさい……』
遼は反省した。彼の容姿に、彼が死刑囚だということに惑わされて、勝手に敵だと判断してしまった。
『I am the human being who is tough from old days! Then the severe state like me is natural by all means a battlefield! Such a thing does not die! I still have the power to kill you(俺は昔からタフな人間だ! 戦場じゃあ必ず俺みたいな状態の奴がいる! こんなことじゃ死なねえ! お前らを殺す力もまだあるぞ)』
心に宿る活力。たぎる心の筋肉。彼はまだ動こうとはしない。遼はまだ緊張が取れない。その緊張が、すでに別の気配からと気付く判断力は、遼には難しかった。
激しい銃撃が三人を囲む。遼とハルはうずくまる。最悪の事態を予感出来る状況。完全に狙いを定めた機関銃。再び現れた月明かりに顔は、歪む笑顔の迷彩色。
何人かの足音がする。すでに囲まれている。
『ハル!』
『どうやら覚悟決めなきゃね』
遼はフェムで辺りを見回す。
『どこにも道がない! 全ての道が細くギザギザで先が見えない』
ハルは右手でポケットに手を伸ばす。隙を見せない兵隊。ハルの右側に威嚇で撃ってくる。
『チッ!』
ゆっくりと、取り出す手からは携帯電話。ハルはそっと地面に置く。手が離れたと同時にテンポよく放った銃弾は、万一に携帯電話を使用される可能性を完全に絶つ。銃口を遼に向ける。遼もゆっくり携帯を取り出して地面に置く。同様に破壊された。
『Ha-ha! Do you walk a way same as me, too? It is what's called feeling that one's death is not selected as! (ハハハ! お前らも俺と同じ道を歩むか? 自分の死に際を決められない気分ってやつだ!)』
死刑囚の嘲笑い。そして遼は、自分に出来る僅かな情報を探る。
――距離を縮めてこない。死刑囚との戦いで学んだのだろうか……けれどフェムの動きで気配がわかる!
『4、5人だと思う』
『私が行動を起こしたら逃げて!』
『Hey.……Do you die if you act? You cannot escape……Young woman……You have a look not to give it up for some reason……Do you think that you can escape? In the present situation……Young woman……What kind of reason would you watch me for? Do you make me even a shield? No way. I do not want to be used by a child!(おい……下手に動くなよ? お前らじゃ逃げれない……女……お前……どうして諦めた目をしてない……逃げれると思ってるのか? 今の状況 で……女……なんで俺を見る……楯にでもする気か? 冗談じゃない! 自分の子供くらいの奴に使われてたまるか!)』
考察する各々の、考え、狙い、覚悟。共通の考えは自分の運命。それは生還か、根拠なき足掻きか。
『逃げる道がないよ! ならここにいる』
『そう! なら「私がやること」に動揺せずに! 自分のフェムに従って動いて!』
『When I die, I decide it by oneself……About me, it is shame that a child cries……(自分の死に際くらい……自分で決めるさ……俺のために……ガキに泣かれるなんて……)』
ハルは右手で後ろの腰に挿した拳銃を握る。それに反応して、隊員が機関銃を構えて、容赦なく銃撃を放ってくると感じた瞬間に、二人の目の前に死刑囚が飛び出す。
『uhuhuh!! があぁぁぁ!』
遼とハルの前に立つ死刑囚は、雨の様な銃弾を浴びる。
――僕らを護っている?
『あ゛ぁ!』
人の体だけでは防ぎきれない数の銃撃に、ハルも流れ飛んでくる銃弾を肩に受けている。遼はただ、混乱していた。
――どうすればいい! 護る死刑囚! 止まらない銃撃! もう!! もう無理だよ!!
遼は頭が真っ白になってきた。自分のするべきことも、守る方法も思いつかない。死が近づく感触が、1秒後の自分を考えることもできない。きっとハルも同じ心境かと感じた遼は、ハルに振り向くと、そこには拳銃を握り、自分の左手首を撃ったハルがいた。
『なにを!? だめ! どうして!!!?』