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未花月はるかぜ
未花月はるかぜ
novelistID. 43462
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After Tragedy2~僕とキュオネの出会い~

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 デメテルは当時の状況を僕に説明してくれた。
「大丈夫です。あの後、ライの家族が僕を引き取ってくれたので。デメテルさんは気にする必要はないです。」
 確かに、僕はあのままライの家族が面倒を見なかったらどうなっていたのか分からなかった。僕は、ライが彼女の両親に僕を引き取って欲しいとごねたので、忙しいライの母親の家事を手伝うのを条件に育てて貰えることになった。ライの母親は衣服を作る才能があり、注文が隣の村まで殺到していたので、ライの家は裕福だった。あれがなかったら、僕はどんな生活を送っていたのだろうか。死んでいた可能性もある。
「じゃあ、今もライのうちで生活をしているの?」
 デメテルは安心をしたように僕を見た。言葉に詰まる。このまま適当なことを言ってデメテルを安心させても良かったのだが、キュオネという少女は僕の村に住むらしかったのであまり嘘をつくわけにはいかない気がした。僕はキュオネに席を外して貰えるように頼むと、キュオネは快く傍にあるシー兄ちゃんが生活をしていた石造りの小屋に入ってくれた。僕はデメテルと2人きりになったので、ライとトイが結婚したことや今までの経緯を話した。デメテルは、何とも言えない顔をしたが納得をしてくれた。

一通り話が済んだのでキュオネを呼びに石造りの小屋に入ると青い顔をしたキュオネが僕の放置していた本を開いたまま固まっていた。