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未花月はるかぜ
未花月はるかぜ
novelistID. 43462
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After Tragedy2~僕とキュオネの出会い~

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「ユクス…ユクスだよね?」
 長髪の女性は、幽霊でも見たような顔で僕を見ている。
「はい、そうですが。」
 木から降り、キュオネの連れの女性の顔を見てみる。僕はその女性のことを思い出そうとしたが、どうしても思い出せなかった。
「あっ、分からないよね。ごめんなさい。」
彼女が長い自分の髪の毛を撫でると、たちまちその色は金から黒に変わった。若干痩せてしまったように見えたが、彼女はレーニスの育ての親のデメテルだった。最後に会ったのはレーニスが亡くなった時だったので14年前。多分、僕をユクスだと判断出来たのは、突然変異で色素がおかしくなった青い髪の所為だろう。
「えいと…。これ、デメテルまずいよね?」
キュオネはデメテルの顔を不安そうに見ている。再度、僕はキュオネの顔をしっかりと見たが、やっぱりそれは人並みな感じの器量で人間のそれだった。
「…。」
 デメテルは悩みながらもキュオネに僕のことを紹介してくれた。
「彼はユクス。レーニスが昔可愛がっていた男の子だよ。キュオネが住むことになった村に昔は住んでいたのだけど、今もあの村に住んでいるの?」
デメテルは僕の方を向いたので僕は『変わっていないです』と答えた。
「ごめんね…。シーが亡くなった時に貴方のことをどうしようか考えなかったわけではなかったのだけれども、あの後すぐに神々の間で、貴方達が住んでいる方にはいかないようにしようという話になってしまって何もできなかったの。身寄りもなかった貴方の事は死んでしまったのではないかと思っていた。」