The Evangelion -missing link-
「……水かけられて、携帯落として、傘も折れた」
「そ、そうなんだ……」
自分ほどではないかもしれないが、彼女のタイミングと運の悪さにシンジは少し引きつった笑いを浮かべた。
笑うようなところではないのだろうが、シンジのたかだか十数年の人生経験ではそういう時の行動パターンに選択肢はあまりない。
ふと見ると、先程の女性が商品棚の向こうでシンジへ指示を出すように何かを抱き締めるようなジェスチャーを繰り返している。
思いっきり目を逸らし、視界から外しながらシンジは話題を探した。
このままでは指示のとおりに行動させられる事になりかねない。
作品名:The Evangelion -missing link- 作家名:*咲神トト*