The Evangelion -missing link-
シンジはそれを戸惑いながら受け取った。
アスカがそれ以上何も発しない為、傘を注視したところで異常に気付く。
「……骨、折れたんだ」
小さく頷きながら、アスカは唇を噛んで顔を紅潮させた。
「僕用の傘も持ってるじゃないか。なんですぐにそっち使わなかったのさ」
アスカの顔が益々赤く染まり、唇がさらに引き結ばれる。
その様子に、シンジは言い方がまずかったと気付き、次にくるであろう平手に身構えた。
「……車に水かけられた」
「え……」
呟きに、間の抜けた声をあげる。
確かに彼女の服には泥水らしき染みがあり、所々に枯葉がくっついていたりもしている。
くっついているのが胸元だったりする辺り、かなり派手にかけられたのだろう。
作品名:The Evangelion -missing link- 作家名:*咲神トト*