The Evangelion -missing link-
気配に気付き、周囲を見回す。
自分と同じように雨宿りや迎えを待つ男達の視線。
明らかに日本人でない少女が、水を滴らせながらその綺麗なラインを晒しているのだから注目を受けるのは無理もない。
振り向いたシンジに大抵は目を逸らしていたが、傍にいるのが線の細い中学生一人だからなのか、遠慮なく彼女に視線を這わせる者もいる。
普段ならば彼女の怒声と相手の悲鳴が響くところだが、アスカは俯いたまま何の反応も返す事はなく。
シンジはそんな彼女の様子に疑問を感じながらも、手を引いて周囲の視線から隠すようにキヨスク傍の待合椅子に移動した。
作品名:The Evangelion -missing link- 作家名:*咲神トト*