小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

有明バッティングセンター【前編】

INDEX|85ページ/123ページ|

次のページ前のページ
 

「そうか、俺は昨日、夜中の2時に帰ってきてそのまま寝ちまったからなぁ。」

「そっちは凄い人だかりになってる様ですね。テレビの生中継が行ってるみたい
っすよ。」

それでやけに外が騒がしいのか。

「そうそう、とんだ営業妨害だぜ。これじゃあ、商売上がったりだよ。」

そう言うと俺はどうしたもんかと、カーテンを少しめくって外の様子を確かめた。

(・・・そうだ!いい考えがある。)

俺は、名案を思いついた。
人間、追い込まれれば何かしら思いつくもんだ。

「そうだ、浩二、センターの鍵持ってたよな。」

「うん、1校の練習のために預かってるっすよ。」

「お前を、センターの支配人に任命する。」

「へっ、なに言ってるんすか?」

まったく鈍いやつだな、と苦笑しながら言った。

「わかんねえのかよ、鍵持ってすぐ来い。お前が開店するんだよ。」

「それって、センターに就職させてくれるってことっすか?」

やっと全てを察したかのように、明るい声を出した。

「おう、そうだよ。俺がセンターに出たら、いろいろめんどくせぇことになるか
らな。今日からお前は有明バッティングセンター支配人兼、俺のマネージャーだ。」

「本当っすか? 信じられないっす! 僕、一生懸命頑張ります!」

(おう、がんばれ、がんばれ、まぁ、しばらくは給料やれねえけどな・・・)

「それでだなぁ、マネージャー、ひと段落したら、コンビニに行って、魚肉ソー
セージと缶ビール買って・・・」

「プー、プー、プー・・・」

(・・あのやろう、切りやがった。)