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告 白 (ひとり京都へ)

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拓明の家に着いた時には、既に彼の遺体は棺桶の中に入れられており、彼のお母さんから最後の別れをするようにと言われました。
でも、別れるなんて出来ません。
「拓明! お願いだから帰ってきて!」
心の中でずっとそう叫んでいました。
私は、彼の霊魂がまだすぐそばに、部屋の中空にいると確信していました。
ですからそちらを見つめ、必死で祈っていたのです。
戻ってきて、戻ってきて……、行かないで、行かないで……と。
自宅を出る時からずっと泣き続けていた私は、かなりひどい顔をしていたことでしょう。
涙は拭いても拭いても途切れることなく、不思議なほどに流れ続けます。
しかし、どんなに願っても祈っても、私の望みが叶えられることはありませんでした。
一昼夜泣き明かした翌日、彼が火葬場でゆらゆらと煙になって空へ昇って行っても、それでも諦めることはできませんでした。

その後私が考えたことは一つだけ。
彼のそばに行きたい。どうしたら行けるの?
ようやく見つけた答えは、それは『私が死ぬこと』でした。