小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

moonlight(後編)

INDEX|11ページ/36ページ|

次のページ前のページ
 

 疾走感にあふれた曲は飛ばし、バラードばかりを聴いてみる。
すると、
『今もどこかで微笑んでいますように…』
「!」
 アイポッドから流れる歌詞に、ネオは耳を奪われた。
 小さい頃から自分が好きなアーティスト、Every Little Thing(通称ELT)の『good night』に。
 そうだ。これだ。
 ネオはガバッ! と起き上がって月を眺める。
「月ってこうやって見ると、わたしのことを見守っているみたいだよね。だったら、月から彼女が、実緒が元気でいるようにと願っている……。そういう歌詞にすれば……!」
 いける!
 ネオは、再び布団に寝そべり、置いてある紙に鉛筆で書いていった。すらすらと、言葉が浮かんでくる。
 そんな彼女を、月が優しく見守った。
 ――実緒! わたしやるよ!
 親友への想いをネオは歌詞に込めていった。



 そして、一〇月四日。一週間という短い期間の中で、新曲は完成し、明日の総合祭でやる選曲の音合わせも完了した。
 ネオは家に帰る前に、実緒の家のポストに手紙をそっと入れた。
 moment'sのメンバーが夢にまで見たステージ――総合祭でのライブへの招待状を。
「あんたがいないとライブが始まらない」という想いを込めて。
 彼女への想いを胸に、ネオの総合祭が始まる。
作品名:moonlight(後編) 作家名:永山あゆむ