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漢字一文字の旅  二巻  第一章より

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九の五  【八】



【八】、左右にものが分かれる形だそうな。
算木でこの形は数の「やつ」を表す。

【八】は「末広がり」で、幸運の字。
車のナンバープレートも「8」が続けば抽選番号となる。
また【八】には八百万の神のように、数多いという意味も含まれる。

大河ドラマ「八重の桜」、それは新島八重の物語だ。
八重は弘化二年(1845年)に、会津藩の砲術師範の山本権八の娘として生まれ、昭和七年(19832年)まで八七年間の動乱の生涯を生きる。

明治元年(1868年)、京都鳥羽伏見で戊辰(ぼしん)戦争が勃発する。
これで弟の三郎は落命し、兄の覚馬は政府軍の捕虜となってしまう。
そして三郎の衣服のみが会津に送られてくる。

政府軍が会津へと攻め上がってきた。
八重は断髪し、そして弟の衣装を身に纏い、七装式のスペンサー銃を担ぎ、鶴ヶ城に立てこもった。
そして籠城戦で男たちとともに戦うが、明治元年(1868年)の9月22日、会津藩は政府軍に降伏。
この時、23歳の八重は鶴ヶ城三の丸の雑物蔵に和歌を刻んだ。

『明日の夜は 何国の誰か ながむらん なれし御城に 残す月影』

あすのよは いづこのだれか ながむらん なれしみしろに のこすつきかげ