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私は殺される!同人作家・沙織

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沙織が人質、鉄道ジャック事件



 ステンレス製のドアは、人間が体当たりしても壊れない。180センチの肥満女性は鋼鉄製のプロテクターで走行中の電車のドアに体当たりしたと思われる。
「私たちの要求は、女性を売り物にするグラビア雑誌や、異常性欲を扱った小説と漫画の出版の停止です」
 
 そのとき鉄道高架橋に警察官が登り沙織が乗っている車両付近に集まった。警官は拡声器で女性テロリストに警告した。
「大人しく、その女性を離しなさい!」
女性テロリストは反論した。
「うるさい!黙れ」
巨体の女性に捕まれたまま沙織は恐怖で何も言えない。沙織は声がだせない。

 その時、沙織の目の前に強烈な閃光と爆発音で、一瞬、目が見えなくなった。耳が遠くなった。意識が遠くなったときに、警官たちの足音だけが聞こえ、巨体女性の叫び声が聞こえる。

「きみ、大丈夫か?」
意識を取り戻した沙織は、暗く見える救急車の中を見渡した。耳鳴りがする。
「わ、私はどうして、ここにいるの」
記憶が混乱している。
「きみは女性テロリストの人質になったのだよ」
「そうですか・・・。思い出したわ。私が電車に乗っているときスキンヘットの巨体女が電車のドアに何度も体当たりして」

 救急車は救急病院に入り、沙織は1日中、精密検査され、そして事件の状況を警察官から詳しく聞かされた。沙織の友だちに会うことなく日曜日は終わった。