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私は殺される!同人作家・沙織

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またしても電車内テロ・乗客のスマートフォンが全て破壊される



 月曜日、沙織は電車で職場に向かう。ポケットからスマートフォンを取り出すと、内部から火花が出た。周囲の人たちはポケットに入れたスマートフォンからの火花で火傷をした。
「熱い!」
乗客たちの悲鳴が聞こえる。

 沙織はスマートフォンをすぐに手から離した。電車のドアの上にあるモニター画面が消え、火花が散った。時速100キロで走る5両編成の通勤快速専用電車は、停車するはずの駅を通過し、そのまま暴走した。
「なんなのよ?どうして電車が駅に止まらないの」
電車の制御装置が故障し回生ブレーキ(自動車のエンジンブレーキみたいなもの)が利かないので、徐々に加速する。時速120キロを超えた。自動列車制御装置からの指令を受けなくなり、電車は多くの人を詰め込んだ金属製の棺桶へと変わった。

 運転手は緊急ブレーキをかけたが制御装置が故障しているため電車は止まらない。

 イスに座っているサラリーマン風の人が持っているタブレット端末から火がでて焦げ臭い匂いがする。

 電車はわずかなカーブにさしかかると遠心力で多くの乗客が倒れた。
女性の叫び声が聞こえる。沙織も倒れた。
「痛い!」

 次の停車駅も電車は止まらず、そのまま暴走を続けた。最終的には普通列車に衝突する。
「なんなのよ。この異常な早さは」
遊園地のジェットコースターの怖さとは違う。電車は衝突するか脱線転覆するかのどちからである。
立ち上がった沙織は、手すりを掴み立ち上がり、異常な速度で通過する景色をみる。沙織は死を意識した。

 そのとき海外旅行に行く時に使う台車付きの巨大な旅行バックに目を止めた。沙織は心の中で考えた。
「あの女性は異常なほど地味な服装をしている。もしかしたらテロリストかも。旅行バックの中からマイクロ波・電磁パルス発生装置を使ったかも」
そのテロリストだと思える女性は、マイクロ波で顔に火傷している。肌が真っ赤になっている。そのテロリストの周囲にいる通勤乗客も火傷して苦痛の表情を浮かべている。電池が切れるのは、ほんの数秒であるが、通勤電車の制御装置を破壊するには十分な時間である。

 電車は異常な速度で走り続ける。