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スペースコロニーの謎の殺人鬼

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歴史、絶対君主制が人類を1000年支配した



 私たちが住むスペースコロニーに救助艇が近づいた。
「助けてくれ・・・。我々は地球から来た。どこのコロニーにも入れてくれない」
「総督、国際宇宙法では無条件で、どの国の救助艇を保護する決まりになっています」
「ダメだ。あいつらは地球を放射能汚染させた官僚たちだ。今さら責任逃れして宇宙に逃げ出すなんて虫が良すぎる」
「総督、それでは我々、人類を支配した官僚たちと同じではないですか」
「なに言っている!人類は宇宙開拓民しか生き残っていない。わずか1000万人しかいない。国籍も国境も意味をなくなった。当然、我々は消滅した王国の法律を守る必要はない。よって救助艇とのドッキングは拒否する」
「それは・・・非人道的ではないか」

 西暦3201年、国家という概念が消滅した。もう王国の法律に従う義務はない。あるのはサバイバルだけである。コロニーに住む人たちが団結して生き残ることのみである。

 「総督の人間性を疑うよ。彼らも人間だ。貴重な命だ」
「でも、コロニーごとに小さな王国を形成することになるかも知れない」
彼らは救助艇の酸素がなくなる寸前まで議論をした。
「彼らを拒否すれば私たちの良心が一生痛むことになる。だから総督の命令に逆らうことにした。責任は私がとる」
ドッキングポートを管理者は救命艇を救助した。
コロニーの中に案内した。彼らの服は黄金や宝石に散りばめられている。国家を支えた官僚たちである。地球を放射能汚染させた人たちである。

 彼らを歓迎したが、食料事情が悪いため官僚たちは不満を漏らした。
「なんだ!この不味い食事は!」
「申し訳ございません。小型スペースコロニーですので自給自足ができないのですから」
「なんなんだ!このスペースコロニーのぼろい設備は」
「はい。このコロニーは100年前に建造されたのですから、かなり老朽化しています。とっくに対応年数を超えています」

 救助艇から救出された官僚たちの態度は悪い。行動も小学生と同じ。
そして来賓室に案内して、廊下に落書きをする。
「何なんだ!あいつらは・・・。せっかく助けたのに。ドッキングポートの責任者は助けなければ良かったのに」

 
 官僚たちは最先端技術の光線銃を持っていた。総督を暗殺し、コロニーに絶対君主国家の建国宣言をした。救助艇から来た官僚たちにエミリーが住むコロニーが征服された。