スペースコロニーの謎の殺人鬼
1000年前の遺産・核融合発電衛星
水星軌道に1000年前、西暦2200年に建造された核融合発電所がある。水星の地表からヘリューム3を採掘し、それを燃料にして発電し地球にマイクロ波として送る計画があった。地球軌道上にも核融合発電所が作られた。マイクロ波を地球で受信し、それを電力に変換することで電力がまかなえる。
さらにイオン推進の恒星間宇宙船にエネルギーを送ることも可能となった。強烈なマイクロ波を燃料とするため燃料タンクが必要なくなり軽量で経済的な宇宙船が太陽系の外へ向かう。
それと同時に、核分裂を使った原子力発電所のほうが、低い技術と低コストで作れる。高速増殖炉が実用化した22世紀、全世界は自然エネルギーから原子力に戻ってしまった。同時に高度の技術と高コストの核融合炉も廃れてしまった。
その結果、世界各地に原子力発電所の事故が続発。誰も責任を取らない。官僚たち強権的な権力をもち、いい加減な気もちで原子力発電所を管理したため、地球上に住む人たちは、放射能汚染のため徐々に生活圏を狭くさせてしまった。それから1000年後、地球は放射能汚染で生命が棲めなくなった。
3200年、地球の全ての大都市はゴーストタウンとなってしまった。宇宙に進出した人たちだけが生き残った。
作品名:スペースコロニーの謎の殺人鬼 作家名:ぽめ